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発達障害のある子に塗り絵がいい理由と、うまくいく工夫

ぬりえる編集部
発達障害療育塗り絵

「うちの子、塗り絵をやらせてもすぐ投げ出しちゃうんです」

発達障害のあるお子さんを持つ保護者の方から、こういう声をよく聞きます。放課後デイや児童発達支援の現場でも、塗り絵の時間に座っていられない子、最初から「やりたくない」と拒否する子は珍しくありません。

でも実は、塗り絵は発達障害のある子どもにとって、とても良いアクティビティになりえます。問題は塗り絵そのものではなく、「やり方」や「道具」が合っていないことが多いのです。

作業療法の視点で見る、塗り絵の効果

療育や作業療法の現場で、塗り絵はよく使われるツールです。その理由はいくつかあります。

まず、手指の細かい動き(微細運動)の練習になります。クレヨンや色鉛筆を握って、決まった範囲を塗る。これは鉛筆で文字を書くための土台になる動きです。

次に、集中力のトレーニング。自閉症やADHDのあるお子さんにとって、ひとつの作業に一定時間取り組むこと自体が練習になります。塗り絵はゴールが見えやすいので、「ここまでやったら終わり」がわかりやすい。

そして意外と大きいのが、感覚の調整です。色を塗るときの手への圧力、色鉛筆の感触、完成に向かう視覚的な変化。これらが感覚統合を助けると言われています。

さらに、「できた」という達成感。塗り絵は完成形がはっきりしています。真っ白だった絵に色がついて、ひとつの作品になる。この体験が自己肯定感につながります。

よくある「うまくいかない」パターン

効果があるのはわかっていても、現実にはうまくいかないことが多いです。よくあるパターンを整理してみます。

はみ出すのが嫌で手が止まる。 特に完璧主義の傾向がある子に多いです。少しでも線からはみ出すと「失敗した」と感じて、そこで全部やめてしまう。消しゴムで消そうとしても色鉛筆はきれいに消えないので、余計にイライラする。

そもそも座っていられない。 ADHDの特性がある子は、じっと座って塗り続けることが苦手です。5分で立ち上がってしまう。周囲が「座りなさい」と言うと、塗り絵自体が嫌いになってしまいます。

色選びで迷って進まない。 選択肢が多すぎると動けなくなる子がいます。24色の色鉛筆セットを渡されて、「どの色にしよう」で時間が過ぎてしまう。

線が細かすぎて塗れない。 市販の塗り絵は、発達障害のある子どもには細かすぎることがあります。パーツが小さいと、微細運動が苦手な子にはストレスにしかなりません。

楽しく取り組むための工夫

こうした課題に対して、療育の現場や保護者の方が実践している工夫をまとめます。

まず、塗る範囲を大きくする。 パーツが大きい塗り絵を選ぶだけで、はみ出しにくくなります。「はみ出してもOK」と言葉で伝えるより、はみ出しにくい素材を選ぶほうが効果的です。

時間を短く区切る。 「全部塗ろうね」ではなく「このお花だけ塗ってみよう」。5分で終わる量にすることで、座っていられる時間内に「できた」が生まれます。

色を3〜5色に限定する。 最初から全色渡さず、3色だけ出す。選択肢を減らすと、迷わず手が動きます。慣れてきたら少しずつ色を増やしていけばいい。

「お手本」を見せない。 正解があると思うと苦しくなる子がいます。「好きに塗っていいよ」を本当に実践するために、完成見本は見せないほうがいいケースも多いです。

放課後デイ・児童発達支援での活用ポイント

放課後デイサービスや児童発達支援の事業所では、塗り絵をプログラムに取り入れているところが多いです。

うまく活用しているところに共通しているのは、塗り絵を「課題」ではなく「選択肢のひとつ」として提示していること。「今日は塗り絵やるよ」ではなく、「塗り絵もあるけど、やってみる?」。この一言の違いが大きいです。

また、作業療法士(OT)が関わっている事業所では、子どもの特性に合わせて塗り絵の難易度を細かく調整しています。同じ絵でも、線を太くしたりパーツの数を減らしたりして、ひとりひとりに合わせる。ただ、これを毎回手作業でやるのはスタッフさんにとってかなりの負担です。

デジタル塗り絵という選択肢

ここまで書いてきた課題の多くは、実はデジタルの塗り絵で解決できます。

はみ出しが怖い子には、タップで塗れる仕組みが合います。指で触れるだけでパーツが塗れるので、微細運動のハードルがなくなります。

失敗が怖い子には、やり直しボタン。色が気に入らなければ何度でも変えられるので、「失敗した」がそもそも発生しません。

細かい部分が見えにくい子には、画面の拡大。紙の塗り絵にはできない機能です。

そして準備と片付けがゼロ。色鉛筆を並べて、紙を配って、終わったら回収して、という流れが丸ごとなくなります。

「ぬりえる」は、こうした特性に配慮したデジタル塗り絵アプリです。タップで色が塗れる、やり直しが自由、画面を拡大して細部が見やすい。発達障害のある子どもが「できた」を積み重ねやすいように設計しています。

もちろん、紙の塗り絵にしかない良さもあります。クレヨンの感触、紙の手触り、完成した作品を壁に飾る体験。デジタルと紙、お子さんに合うほうを選べばいい。大事なのは、塗り絵の時間が「楽しかった」になることです。

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